終活は何から始める?最初にやるべき5つのこと

「終活を始めたほうがいいのはわかっているけれど、何から手をつければいいのかわからない」——そんな声をよく耳にします。終活という言葉は広く知られるようになった一方で、実際にやるべきことは財産整理・エンディングノート・老後資金・医療や介護の希望・お墓や葬儀の準備など多岐にわたり、範囲が広すぎて最初の一歩を踏み出しにくいのも事実です。

この記事では、これから終活を始めようと考えている方に向けて、最初に取り組んでおきたい5つのことを順番に紹介します。難しく考えず、できるところから少しずつ進めていくことが、終活を無理なく続けるコツです。

そもそも終活とは何か

終活とは、人生の終わりに向けて、自分の財産・気持ち・希望を整理し、残される家族が困らないように準備を進めていく活動全般を指す言葉です。もともとは葬儀やお墓の準備を指すことが多かった言葉ですが、近年では老後の生き方や医療・介護に対する希望を考えることも含めて、より広い意味で使われるようになっています。

終活は「死ぬための準備」というよりも、「これからの人生をどう過ごしたいかを見つめ直すための準備」という側面が大きく、早めに取り組むほど気持ちにも余裕を持って進められると言われています。

終活は何歳から始めるべきか

終活を始める年齢に決まりはありませんが、一般的には仕事や子育てが一段落し、老後を具体的に意識し始める50代〜60代から取り組む方が多いとされています。定年退職や年金の受給開始が近づくこの時期は、財産やこれからの暮らしを見つめ直すきっかけをつかみやすいためです。

もちろん、40代のうちから少しずつ情報を集めておくのも早すぎるということはありません。体力や判断力に余裕があるうちに始めておくほど、じっくり考えながら進められると言われています。特に年金は受け取り始める年齢によって受給額が変わるため、早めに年金は何歳からもらうと得かの考え方を確認しておくと、老後資金の計画も立てやすくなります。

ステップ1:持ち物と財産の棚卸しをする

最初に取り組みたいのが、持ち物と財産の棚卸しです。預貯金・不動産・株式や投資信託などの金融資産に加え、生命保険、負債(ローンなど)、貴金属や骨董品といった財産価値のあるものまで、一般的にはひととおりリストアップしておくと安心です。

財産の棚卸しをしておくことで、相続が発生した際に家族が財産の全体像を把握しやすくなり、手続きの負担を軽減できると考えられています。また、財産総額のおおよその見通しが立つと、相続税がかかりそうかどうかの目安をつけやすくなります。

相続税は遺産総額から基礎控除額を差し引いた金額に対して課税される仕組みになっており、法定相続人の数によって基礎控除額が変わります。財産の棚卸しがある程度進んだら、相続税ざっくり計算機を使って、概算でどのくらいの相続税がかかりそうかを一度確認しておくと、今後の対策を考えるうえでの目安になります。

もし相続税がかかりそうな場合は、元気なうちから少しずつ財産を移しておく生前贈与という選択肢もあります。まずは相続税がかかる人・かからない人の違いを確認したうえで、生前贈与シミュレーターで暦年贈与の非課税枠を使った場合の目安を試算してみると、対策の方向性をイメージしやすくなります。

ステップ2:エンディングノートを書き始める

財産の棚卸しと並行して取り組みたいのが、エンディングノートの作成です。エンディングノートには法的な効力はありませんが、自分の財産状況・医療や介護に関する希望・葬儀やお墓の希望・大切な人へのメッセージなどを自由に書き残しておくことができ、家族にとって「本人の意思がわかる手がかり」として役立つと言われています。

とはいえ、いざ書き始めようとすると「何をどこまで書けばいいのかわからない」という壁にぶつかりがちです。そのようなときは、エンディングノート進捗チェッカーを使って、財産・医療や介護の希望・葬儀の希望・デジタル資産といった項目ごとに、自分がどこまで準備できているかを可視化してみるのがおすすめです。抜け漏れに気づきやすくなり、無理なく少しずつ書き進めていく助けになります。

具体的にどの項目から書き始めればよいか迷う場合は、エンディングノートの書き方もあわせて参考にしてみてください。最初に書いておきたい項目や、途中で挫折しないためのコツを整理して紹介しています。

ステップ3:老後資金の見通しを立てる

終活を考えるうえで、多くの方が不安に感じるのが老後資金です。「今の貯蓄でこの先やっていけるのか」「年金だけで生活できるのか」といった不安は、漠然としたままだとかえって大きく感じられてしまうものです。

そこでまず、現在の年齢・貯蓄額・年金の見込み額・希望するリタイア年齢などをもとに、老後資金がどのくらい過不足しそうかを一般的な目安として試算してみることをおすすめします。老後資金逆算シミュレーターを使えば、これらの情報を入力するだけで、老後資金の過不足感をざっくりと把握することができます。

不足額が見えてきた場合は、資産運用や保険の見直し、就労継続の検討など、今のうちから対策を考えるきっかけになります。逆に見通しが立つと、それだけで気持ちが軽くなったという声も少なくありません。

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ステップ4:医療・介護の希望を家族と話しておく

終活というと財産やお金の話に目が向きがちですが、実際に家族が対応に困りやすいのが、医療や介護に関する本人の希望が分からないケースです。「延命治療を望むかどうか」「介護が必要になったとき自宅で過ごしたいか施設を希望するか」といった希望は、元気なうちに家族と話し合っておくことで、いざというときの家族の判断負担を大きく減らせると考えられています。

こうした話は改まって切り出しにくいものですが、エンディングノートに医療・介護に関する希望欄を設けて記入しておくと、自然な形で家族と共有するきっかけになります。ステップ2で紹介したエンディングノート進捗チェッカーの医療・介護項目を活用しながら、少しずつ考えを整理し、機会を見つけて家族に伝えておくとよいでしょう。

ステップ5:お墓・葬儀の方向性を考える

最後に考えておきたいのが、お墓や葬儀に関する希望です。近年は家族葬や直葬といった小規模な葬儀を選ぶ方も増えており、また、先祖代々のお墓を維持することが難しくなり「墓じまい」を検討する家庭も増加傾向にあると言われています。

お墓や葬儀については、希望する形式によって費用感が大きく変わってくるため、早い段階でおおまかな相場感をつかんでおくと、後々の判断がしやすくなります。すでにお墓があり、墓じまいや改葬を検討している場合は、墓じまい費用シミュレーターで、墓石撤去・離檀料・改葬先(永代供養・樹木葬・納骨堂など)ごとの費用の目安を確認しておくと、具体的な検討を進めやすくなります。

これからお墓を用意する場合や、承継者がいない場合には、管理を寺院や霊園に任せられる永代供養という選択肢もあります。費用相場や樹木葬・納骨堂との違いを知っておくと選びやすくなります。また、葬儀の形式ごとの費用の目安は葬儀費用相場シミュレーターで、墓じまいを検討する場合の具体的な進め方は墓じまいの流れと費用相場で確認できます。

葬儀やお墓についての希望も、エンディングノートに書き残しておくことで、家族が「本人はどうしたかったのか」に悩まずに済むようになります。

終活で気をつけたいこと・注意点

終活を進めるうえでは、いくつか気をつけておきたい点があります。まず、一度にすべてを完璧に仕上げようとしないことです。財産や希望は時間とともに変わっていくため、エンディングノートなども一度書いて終わりにせず、折に触れて見直していくことが大切だとされています。

また、通帳や印鑑、保険証券などの保管場所や、エンディングノートの存在を家族が誰も知らないと、いざというときに役立てられないおそれがあります。すべてを詳しく伝える必要はありませんが、信頼できる家族には「どこに何があるか」の手がかりだけでも共有しておくと安心です。

加えて、遺産分割や相続税など法律・税金が関わる判断は、思い込みで進めるとかえってトラブルの原因になりかねません。金額が大きい場合や家族関係が複雑な場合は、早めに税理士や弁護士などの専門家に相談することを検討しましょう。

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まとめ:できることから少しずつでよい

終活は、一度にすべてを終わらせなければならないものではありません。今回紹介した5つのステップも、一般的には無理のない範囲で、関心のあるところ・不安の大きいところから少しずつ着手していくのがよいとされています。

  1. 持ち物と財産の棚卸しをする
  2. エンディングノートを書き始める
  3. 老後資金の見通しを立てる
  4. 医療・介護の希望を家族と話す
  5. お墓・葬儀の方向性を考える

まずは気になるステップのツールを一つ試してみることから始めてみてください。数字や項目が可視化されるだけでも、漠然とした不安が具体的な「次にやること」に変わっていくはずです。

よくある質問(FAQ)

終活は何から始めればいいですか?

まずは持ち物と財産の棚卸しから始めるのがおすすめです。財産の全体像が見えると、相続や老後資金など次に考えるべきことが整理しやすくなります。そのうえでエンディングノートに希望を書き残していくと、無理なく進めやすいとされています。

終活は何歳から始めるべきですか?

始める年齢に決まりはありませんが、老後を具体的に意識し始める50代〜60代から取り組む方が多いとされています。体力や判断力に余裕があるうちに始めておくほど、じっくり考えながら進めやすいと言われています。

終活にはどのくらい費用がかかりますか?

費用は選ぶ内容によって大きく変わります。エンディングノートの作成自体はほとんど費用がかかりませんが、お墓・葬儀・永代供養などは形式によって数万円から数百万円と幅があります。当サイトの各シミュレーターで、項目ごとのおおまかな目安を確認できます。

エンディングノートに法的な効力はありますか?

エンディングノートに法的な効力はありません。財産の分け方など法的に効力を持たせたい希望がある場合は、別途、遺言書を作成する必要があります。エンディングノートは、あくまで本人の意思や希望を家族に伝えるための手がかりとして役立つものです。

最終更新日:2026年7月9日

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